勝間和代さんの早期英語教育論がわかりやすいのでおススメです
先日、勝間和代さんが
『英語の早期教育の危険性を理解しよう』という動画を出されました。
勝間和代の、英語の早期教育の危険性を理解しよう。コミュニケーション言語と学習言語の違いを知ろう。
全く同感!
勝間さん、言語化能力が本当に高いです。
そういうことが言いたかった!
というのを、短い動画の中でしっかりとまとめられています。
この中で言われているのが、
言語には、コミュニケーション言語と思考(学習)言語があるということ。
コミュニケーション言語とは、生活言語とも言いますが、
挨拶をしたり、天気のことや趣味のことを話したり、買い物をするときに使う、
いわば、日常的な言語です。
それに対して、思考言語(学習言語)とは、
読書をしたり、勉強したり、ものを考えたりするときに使う、
いわば、考える道具としての言語です。
人間は言葉を使って考えます。
言語を使わず考えるって無理なんですね。
つまり、言語はただ人とのコミュニケーションに使うだけでなく、考えるために使用するとても大事なツールだということ。
コミュニケーション言語は使えるようになるのに、そんなに時間はかかりません。
(と言っても、日本人はそれさえなかなか習得できない場合が多いのが問題ですが...)
それに対して、学習言語は使えるようになるまで多くの時間とエネルギーが必要です。
学校で国語を学ぶのはそのためなんですね。
勝間さんが動画の中で危険性を伝えているのは、
日本に住んでいながら、小さい時から英語優先の教育をしてしまうと、
母国語の発達が十分に進まず、日本語が十分に学習言語として機能しなくなるということです。
英語も日本語も中途半端な思考の道具にしかならず、複雑なことを理解したり、深く考えたりすることがどちらの言語でもできないとしたら、これは可哀そうなことです。
この問題は、セミリンガルという言葉で語られます。
英語ペラペラ、発音もきれい、だけど、使っている言葉のレベルが低い、簡単なことしかわからないし、発信できない。
安易に過度の英語早期教育を子どもに与えて、母国語がおろそかになると、
こういことが起こるという危険性、親はわかっていますか?
英語を徹底してやるなら、英語が学習言語として十分に使えるようになるまでもっていく、そこまでする覚悟が親にありますか?
ということですね。
英語さえできれば、という親ごさんのこと、最近、多く耳にします。
このことをよくわかっていてほしい。
これは、小さいうちに英語を勉強してはいけないこととイコールではない、と私は思います。
脳が若いうちに、二つ以上の言語に触れることは良いことです。
母国語以外の言葉を学び、文化を知ることでのメリットは数多くあります。
ただ、あくまで一番の優先順位は母国語。
母国語を学習言語として十分に磨いた後なら、外国語はその道具を使って後から学ぶことができるからです。
その道具が十分に発達していないなら、いくらやったって、外国語はそれ以上には伸びません。
今日のタイトル
『日本語のレベル以上に英語が伸びることはない』というのはその意味です。
英語の絵本を子どもに読んであげるのは素晴らしい。
子どもの可能性を伸ばします。
でも、日本語の本もたくさん読んであげてください。
昔話など良いですね。
日本人としての知性、感性、言葉の力を磨いてほしい。
英語での声かけもOKです。
子どもの脳に英語の回路ができるでしょう。
でも、日本語禁止は行き過ぎですね。
母国語で相手のことを理解し、自分を表現する力をちゃんとつけてあげましょう。
子どもにどんな言葉を与えるか、それは大人の責任です。